鋼付タケノコ唐鍬の取説ムービーができました。
2016/07/05
/ カテゴリー:製品安全の取り組み
/ 執筆者:サイト管理者
今年の春は過ぎ去ってしまいましたが、弊社の春の主役「鋼付タケノコ唐鍬」の取説ムービーが出来上がりました。
悲しいかな、タケノコが生えないと撮影できないという事実。来年以降のために、繁忙期を押して撮影部隊を投入しました。
おかげさまで出来は上々。来春のご購入を予定されている方は、ぜひ今からご覧ください(笑)
▼取説ムービー 鋼付タケノコ唐鍬240mm・270mm
(クリックすると動画が再生されます)
タイ王国の鍬事情調査記 ③
2016/04/15
/ カテゴリー:鍬あれこれ
/ 執筆者:サイト管理者
次にカセサート大学のほど近いところにある、小規模の日本のホームセンターのような店舗を訪問。
もともとは鍛冶屋で、その後メーカーに転じトラクターブランドの農具を製造すると同時に、農具関連資材や雑貨を販売しているとの事。
鍬や鎌、鉈といった農具のほかにパームヤシの実を落とすための様々の用途の農具が並んでいた。前述の鍛冶屋見学時の印象とは大きく離れ、機械生産された商品が整然と品揃えされている。
地元農家使用の農具の調査をしていないので実情に対しての過不足は断言できないですが、店の品揃えを見る限り必要農具の欠落は想像できない印象。農具の販売方法は国が変わっても違いが見られないと思いつつ、野鍛冶の生き残り策も変わらないのかと暗澹たる気分になりました。
タイ王国の鍬事情調査記 ②
2016/04/05
/ カテゴリー:鍬あれこれ
/ 執筆者:サイト管理者
今、タイは乾期で一年で最も熱い時期に入っているそうです。ですので、鍛冶の作業(火づくり)は午前5時から7時までの2時間で済ますそうです。
私達が鍛冶場を訪れたのは午前10時ころ、すでに朝の鍛冶仕事は終了しておりました。日本から鍬の調査に来た事を知った鍛冶屋のご主人はおもむろに作業を始めました。私たちに仕事の一部を紹介してくれたのです。
鍬づくりの考え方はそう遠い印象は受けませんでしたが、在る環境で対応する職人の仕事の仕方には感銘を受けました。私が子供のころに見ていた鍛冶屋の風景に近い印象です。
創意工夫とともに鍬づくりに励む。タイの鍛冶職人の技術と心意気を肌で感じたのでした。
タイ王国の鍬事情調査記 ①
2016/04/01
/ カテゴリー:鍬あれこれ
/ 執筆者:サイト管理者
3月28日から31日まで、タイ王国の鍬事情調査に行って来ました。
実質調査期間は29日、30日の2日間でした。初日はカセサート大学近郊の個人経営鍛冶屋と農具製造販売店を訪問。2日目はアニヤックナイフビレッジで刃物ミュージアムと個人経営鍛冶屋、一村一品の販売店を尋ねました。
個人経営の鍛冶屋
先代が中国から移住して鍛冶屋を始めた。店と鍛冶場には中国の新春を祝う「開工大吉」の文字があり、祭壇が祭られている。主人は2代目で69才、鍛冶屋は生まれる前から営んでいたらしい。
金属材料の軟鉄・鋼の調達は製造する刃物が機械刃とサトウキビ・稲刈り用鎌に不具合なく調達されている。燃料の炭は近郊に自生する木材料とした炭を調達している。
手ハンマー、金工ヤスリが作業上必要な手工具とみられる。電動工具、機械設備はディスクグラインダー、送風機、ボール盤が一台とアーク溶接機。鍛冶場を拝見して、加熱炉の大きさに比べて機械ハンマーが見当たらなかったのに驚いた。
(タイ王国の鍬事情調査記 ②へつづく)
タケノコ堀鍬のお買い得はこれだ!
2016/03/18
/ カテゴリー:商品紹介
/ 執筆者:サイト管理者
タケノコ堀鍬の出荷がピークだと先日のブログでご紹介しました。現状はいまだに出荷が衰えていません。今年はどうやらタケノコが豊作な年まわりとなりそうだと、鍛冶屋が市況の予測をします(笑)
弊社で数あるタケノコ堀鍬の中で、作る手間と販売価格のバランスが悪いまま現在に至っているのが「タケノコ唐鍬細バチ」です。開発当初は適当な厚さの材料が無いため、ヒツ下の厚みをとるために据え込んでいました。現在は製法を変えておりますが、それでも手間は変わりません。
アベノミクスが何と言おうと、続いている業界の不景気においそれと販売価格に手を入れることができません。値上げしたいのはやまやまですが、今年の春も今まで通りの価格で出ています。
小林旭の唄のフレーズみたくなりましたが、今シーズンもよろしくお願いいたします。
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「さくり鍬」 鍬専門鍛冶屋のご提案
2016/03/16
/ カテゴリー:商品紹介
/ 執筆者:サイト管理者
家庭鍬には反りがあると説明足しましたが、「さくり鍬」には反りは僅かしかありません。長柄に鈍角に長刃を付けた家庭菜園用の鍬です。
3月4日付けのブログで家庭鍬の反りについて説明いたしました。家庭菜園で使用する鍬に反りが必要か否かの結論はさておき、今日ご紹介する「さくり鍬」は、関東での使用を前提に開発した家庭菜園用の鍬です。
大正鍬などの関東の鍬の特徴である刃部は細長く柄は長めを、商品設定の基本的な考え方に据えました。刃巾120ミり刃長305ミリ柄の長さ1200ミリです。刃部の材料厚3.2ミリ、柄を含めた重量は1600gと軽量にしました。(重量は木柄に重量ばらつきがありますので前後します。)
刃先はもちろん鋼付け。関東ローム層の軽くやわらかい土壌には、切れ味良くお使いいただけます。
商品名さくり鍬の「さくり」は、土を削る・掘るの意の「さくる」から用いています。
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仕様変更いたしました 家庭鍬極
2016/03/15
/ カテゴリー:商品紹介
/ 執筆者:サイト管理者
弊社の鍬の選び方・使い方ワークショップでご利用いただいております、「家庭鍬 極」の仕様を変更いたしました。
開発当初は、柄角度を一般的な家庭鍬よりも鈍角に、土すくいは反りでは取らず鍬の縁を折って(耳折加工)、大きく土を動かせるようにと設計しました。ですので、見た目も大きく従来の家庭鍬とは一線を画す特徴的な形と機能性を兼ね備えた商品となりました。
販売から10年あまり経ち弊社で鍬のワークショップを開催するようになってから、開発当初には無かったお客様からの声が上がり始めました。それは、「大きすぎて使いにくい」というものでした。
考えてみれば、この家庭鍬極の刃巾は15センチの設定で、一般的な家庭鍬の12センチと比べれば相当大きな印象を与えてしまいます。また、土が載った時にはそれなりの重さになるのは当たり前の事。
これらのお客様の声を受けて、この度家庭鍬極の刃巾を変更いたしました。刃巾は従来の15センチから10%狭くし13.5センチとなります。この仕様変更は鉄製・ステンレス鋼付のいずれの商品も該当します。また、15センチ刃巾の商品は在庫が無くなり次第終了します。
家庭鍬の違和感
2016/03/04
/ カテゴリー:鍬あれこれ
/ 執筆者:サイト管理者
画像は家庭鍬のステンレス鋼付の商品です。この商品、ホームセンターで販売されている商品と違うところがありますがお気づきでしょうか。
答えは、「刃部の反り」です。刃部の反りを従来品と比べ小さくしています。

(一般的な家庭鍬)
家庭鍬は、そもそもホームセンターで販売される安価な商品として地元三条の流通事業者が開発したものです。地元の農家さんが使用している鍬をモチーフに、安価にかつ流通しやすい形にしたものです。ですので、地元特有の深い反りが鍬に残されています。
この反りは、地元の田んぼで畔を塗るには非常に都合が良いのです。軟弱地盤の深い田んぼでは、作業者が田んぼに入って畔を塗るため、鍬の反りは刃の裏面をコテ代わりに使用できます。
しかしながら、この反りによって柄は手元が下がり角度が付きます。家庭菜園で畑ように使用すると、手元が下がる分過度な腰曲げの作業姿勢になってしまいます。新潟県や山形県では比較的鍬の反りの深い鍬が見受けられますが、私の営業範囲では少数派のようです。
これが家庭鍬は使いにくいと言われる理由の一つになっています。

(反りを小さくした家庭鍬)
家庭菜園用に使っていただきたいから「家庭鍬」と名付けたのでしょう。地元三条での家庭菜園用でしたら、違和感なく受け入れられますが他の地域ではどうでしょうか。
この様な現状を踏まえて地域の実情に即した、弊社オリジナルの「家庭鍬」を開発しました。地元の鍬の反りが小さいある地域のホームセンターでは、ロングランのヒット商品になっています。
製品+製品情報=商品 にしませんか!
2016/03/03
/ カテゴリー:製品安全の取り組み
/ 執筆者:サイト管理者
本日はひな祭り。春到来を暦で感じると言うよりは、鍬の出荷作業が増え身体で感じています(笑)
シーズン到来で、冬の間は話題にもならなかったいろいろなことが、出荷数量に比例して起きてきます。
今年は、私どもの取り組む製品安全対策の効果について聞かれることが増えそうです。
長らく取り組んでいる製品安全対策の効果が、製品事故の防止はもちろん返品やクレームの減少にも役立っています。私どもの製品は「道具」ですので、選び方や使い方、メンテナンス方法は使用していただく上で、必要最低限のお渡しすべき製品情報になります。
しかしながら、平成不況や円高に突入したことで、価格の低い安価な商品の流れに「道具」も巻き込まれ、これらの製品情報が安価にするという理由で省かれてきました。違う見方をすれば、販売店に供給する側が「道具」であるがゆえに、購入者は選び方や使用方法は知っているものとして省いて来た事も否めません。また、「安くなければ売れない」という、デフレ下の盲目的な商品選択は道具である製品自体の品質までも低下させてきました。
今でもホームセンターには、一回使うと切れなくなる鎌や土に刺さらない鍬が当たり前に流通しています。用途機能が発揮できない安価な道具は、無理に使おうとして破損したりケガにつながったりとリスクが増大します。ひどい商品は、安価に作るために必要な製造工程が省かれ、道具自体でケガをしてしまうケースまで起きています。もちろんこれらの商品には、使用方法等の適切な製品情報は備え付けられていません。
また、製品は確かなものなのに価格を下げんがために本来必要なパッケージを省いて、裸で販売しているケースも目立ちます。このような販売方法では製品を手に取ろうとした時に、むき出しになった刃でケガをするなど本末転倒な事例も想定できます。それ以前にパッケージを外すことで、製品情報を記載する機会をみすみす逃すことになります。
製品安全対策を勉強していくと、私どもの業界のおかしな販売方法や慣習や競争に気が付きます。製品安全対策の取組みは道具の製造者と販売者と使用者のあるべき姿に気付かせてくれます。
「トンビ」の次は「シノギ付」か?
2016/03/02
/ カテゴリー:商品紹介
/ 執筆者:サイト管理者
平成の不景気で全く先が見えなくなった平成10年前後に、新たな販路を獲得するためホームセンター市場を模索していました。当時のホームセンターにはプロユーザーである農家の方も、道具を調達に多数来店されていました。ですので、私どもの商品を受け入れていただくために、商品の設定変更は僅かな変更で済んでいました。ホームセンター市場での弊社商品の可能性を大きく感じていた頃です。
今のホームセンターではでは品揃えが一番薄い「唐鍬」も、300匁、350匁の重量品揃えやトンビ鍬のような開墾系まで売り場に並んでいました。それらの商品の中で異彩を放っていたのが、画像の「シノギ付唐鍬」。地域によって呼び名が違いますが、弊社では頑丈さを強調する表鎬(おもてしのぎ)が印象的なためこの名で呼んでいます。
根切り、抜根から開墾、土起こし、この時期にはタケノコ堀と、強靭さと切れ味が求められるのが、シノギ付唐鍬の仕事になります。
昨年来、この商品をもう一度世に出したいと営業活動を続けてまいりましたが、どうやら今年は再ブレークの予感が。このタイミングで昨年の実績を上回る販売実績になってきました。
トンビ鍬に続く復活なるか、15年前の製造・出荷に追われる絵面を強力にイメージしています。
http://www.takumi-honpo.com/SHOP/AD-335.html